関電大飯原発以外の再稼働、今夏は困難な見通し

[東京 20日 ロイター] 枝野幸男経済産業相は20日、野田政権が再稼働が「妥当」と判断した関西電力<9503.T>大飯原子力発電所(福井県おおい町)3、4号機以外のこの夏までの再稼働は「原子力規制庁」の発足が遅れているため困難との見通しを示した。

【ロイター特集】原発・エネルギー政策

枝野氏は、他の原発の夏の再稼働は困難かとの問いに「そう、ご想像の通り」と答えた。

再稼働の前提となる電力会社のストレステスト(耐性評価)1次評価については、大飯3、4号機のほか原子力安全・保安院が四国電力<9507.T>伊方原発3号機(愛媛県方町)について3月26日に妥当との審査結果をまとめた。ただ、伊方3号に続く手続きとして、北海道電力<9509.T>泊原発1号機などこれまでに15基のストレステストの評価結果が電力会社から保安院に提出されているが、4月以降はその内容を評価する意見聴取会が開かれていない状況だ。

政府はもともと、保安院と原子力安全委員会を廃止して、4月に原子力規制庁を発足させて再稼働に向けた安全確認の手続きを進める予定だったが、関連法案が国会で成立していないため同庁の発足が遅れている。こうした状況の中で再稼働手続きをどのように進めるかについて経産相は「いま安全委員会は伊方をはじめとして、ストレステストの確認作業はしないという意向だと聞いている。どういった形で再稼働の手続きが進むかは、規制庁が出来た段階で新しい規制庁長官を中心にご検討いただくことになる」と説明した。

<東電新会長、財界人にこだわりなし>

枝野氏はまた、東京電力<9501.T>の新会長に、原子力損賠償支援機構の運営委員長を務める下河辺和彦弁護士の起用を決定したことに関連して財界からの人選でなかったことについて、「私に財界人でなければいけないというこだわりは一貫してない」と語った。

大飯3、4号機の再稼働に関する周辺自治体と地元への説明について枝野氏は、経産省から牧野聖修・副大臣を23日に京都府と滋賀県に、柳沢光美副大臣を26日におおい町にそれぞれ派遣することで調整中であることを明らかにした。

「つり天井」2000施設で崩れ77人死傷

東日本大震災の際に相次いだ公共施設などのつり天井の崩落被害が、東北や関東地方を中心に約2000施設にも及び、少なくとも5人が死亡、72人が負傷していたことが、国土交通省の調査で分かった。激しい揺れで接合金具が外れたことなどが主な原因。柱や壁が無事な施設も多く、つり天井の弱さが浮き彫りになった。国交省から調査を依頼された有識者の検討委員会は、強度確保のため1平方メートル当たり重さ20キロ以上のつり天井には構造計算を求めるなど新たな対策が必要と提言している。

 東日本大震災では、東京都千代田区の九段会館で2人が死亡する被害が出たほか、川崎市の音楽ホールで天井板や鉄骨が観客席に落下。茨城空港ターミナルビル(茨城県小美玉市)でも一部が崩落した。

 このため国交省は、一般社団法人建築性能基準推進協会に被害状況の調査・分析と落下防止策の検討を依頼。検討委が設けられ、日本建設業連合会を通じて約2000施設での被害を把握した。このうち約200施設を抽出調査したところ、建築時期は5割以上が96年以降と比較的新しく、用途は店舗や事務所、ホールが目立った。また、鉄骨造りが65%を占め、柱や壁などの主要な部分の被害がなかった施設が8割に上った。

 検討委は、落下した際の被害の大きさなどを勘案し、天井の高さ6メートル以上、面積200平方メートル以上の大型施設は落下防止策が必要と指摘。具体策としては1平方メートル当たり6〜20キロ未満の天井について▽「つりボルト」を1平方メートルに1本以上取り付け▽天井面を支える金具を厚くするなどして強度を高めねじで固定▽鉄製の補強材(ブレース材)をV字形に設置−−などを国交省に提示した。

 更に同20キロ以上の天井については、これまで行われていなかった構造計算を求め、水平方向の揺れについて、従来の最大2・2倍の強さに耐えられることなどが必要と分析。国交省は検討委の提言を参考に、建築基準法施行令や技術指針の見直しを検討する。

 既存の建物については新しい耐震基準は適用されないため、国交省建築指導課は「避難所になる体育館などはロープでつって天井面が外れても下まで落ちないようにしたり、落下防止ネットを張ったりするなど対策の必要性について検討している」と話している。

 建築基準法施行令は、建物の骨組みに当たる柱や壁などは構造計算が必要としているが、つり天井のような「非構造部材」は落ちないよう求めているだけ。01年の芸予地震と03年の十勝沖地震での被害を受け、国交省は、つりボルト同士を補強材でつなぐなど落下防止の技術指針を作っている。

爆弾低気圧下がり渦発生 台風そっくりの構造に

 全国に暴風雨をもたらした「爆弾低気圧」の成因について、気象庁気象研究所は6日、対流圏とより上部の成層圏の境目(対流圏界面)がくぼみ、その境目に沿い気流が上昇したことで、きれいな渦を巻く台風に似た構造になったとする分析結果を公表した。【池田知広】

【爆弾低気圧】当日の各地の様子を写真で振り返る

 一般的に気象の変化が起こるのは対流圏までで、対流圏界面はいわば気象現象の「天井」となる。気象研によると、地球規模の大気の蛇行に伴い、対流圏界面が通常の高度1万メートル付近から5500メートル付近まで下降。これが低気圧の西側に位置したため、くぼみの下部から界面に沿って気流が上昇する形となった。

 また対流圏界面が降下した影響で、気圧の谷が日本海上でも列島の近くに入り込み、東シナ海の暖かく湿った空気(暖湿流)が対馬海峡を通って気圧の谷へ流入。暖湿流の水蒸気が上昇して凝結する際に放出された熱で、低気圧付近の上昇気流が一層強められた。

 非常に強まった低気圧は周辺の寒気を巻き込んで真ん中に暖気が取り残され(暖気核)、きれいな渦を形成。通常は台風から温帯低気圧に変化するが、今回はその逆となった。

 爆弾低気圧の中心気圧は2日午後9時の1006ヘクトパスカルから24時間で42ヘクトパスカルも低下。気象研によると、日本海でここまで急速に発達した低気圧は95年11月以来だという。

<西松屋>海外進出を検討 国内少子化でアジアへ

 ベビー用品国内最大手の西松屋チェーンは3日、海外への本格進出を検討していることを明らかにした。韓国・ソウル市近郊のショッピングモール内に今夏、実験店舗を2カ所設置し、約半年間で採算の見通しが立てば、数年以内に約50店にまで展開する計画。同時に台湾、中国への進出も検討する。国内で少子化が進む中、経済発展著しいアジアでの販売拡大を狙う。
 韓国は車の普及が進んでいるが、ベビー用品の低価格商品が少ない。このため、郊外型店舗による低価格戦略を展開する同社のビジネスモデルが適用できると判断した。

首相と亀井氏 会談、連立離脱巡り協議か

 消費税増税法案の閣議決定を30日に控え、野田総理は連立のパートナーである国民新党の亀井代表と先ほどから会談しています。連立離脱をめぐって話し合っているもようです。

 亀井氏は午後8時ごろ、総理公邸に入り、現在も野田総理と会談を行っています。この中で、亀井氏は30日、閣議決定が予定される消費税増税法案に反対する意向を伝え、連立離脱をめぐって話し合っているものと見られます。

 これに先立ち、亀井氏は国民新党の所属議員とおよそ1時間にわたって対応を協議しました。出席した亀井亜希子政調会長は「連立離脱だ」と記者団に語りましたが、党内では下地幹事長ら連立離脱に慎重な議員も多数いることから、現職の閣僚である自見金融担当大臣を始め、党全体が亀井氏と行動を共にするかどうか不透明な状況です。(29日20:47)

テレビ・PC値崩れ「底なし」 1インチ1000円以下

 テレビに加え、パソコンの値崩れが止まらない。テレビの店頭価格は40型で1年前より3割以上も安い3万円台に突入し、「1インチ1000円以下」が当たり前になりつつある。パソコンも売れ筋のノート型が昨秋の半値近くになる異例の事態だ。販売競争は過熱する半面、消費者の購入意欲は鈍く、価格が下げ止まる気配はない。

【フォト】祭りの後は…売れ残ったテレビの山 「4K」に期待託す家電業界

 「メーカーの余剰在庫を大量に買い付けることで、テレビの販売価格を下げている」。大手家電量販店の担当者は破格値のカラクリを明かす。

 調査会社のBCNによると、薄型テレビは2月の平均単価が4万6900円と全機種でも1年前より3割安くなった。東日本大震災の被災地を除いて地上デジタル放送に完全移行した昨年7月以降、価格の下落は加速。売れ筋の32型では2万円台前半の製品すら見られる。薄型テレビが1インチ1万円の壁を突破したのは2004年ごろ。わずか8年で10分の1以下になった計算だ。

 もっとも、販売は振るわない。電子情報技術産業協会(JEITA)が21日発表した統計によると、薄型テレビの2月の国内出荷台数は前年同月比64%減の58万5000台と、7カ月連続で前年を割り込んだ。

 東京都千代田区のビックカメラ有楽町店は昨年末、テレビ売り場を集客力の高い1階から面積が小さい2階へ移動。1階には人気のスマートフォン(高機能携帯電話)を並べたほどだ。

 「投げ売り」に近い価格でも、量販店はメーカーからの販売奨励金で利益を確保できているとみられる。一方、競争の激しさから価格交渉で不利なメーカーは「作れば作るほど赤字」に陥り、苦境を打開できない。

 このためテレビ事業が12年3月期に8期連続の赤字となるソニーは「数をさばく」戦略を事実上、放棄。12年度は新製品の投入数を前年の約半分に絞り、利幅が大きい上位機種を軸に据える。

 パソコンの値下がりも激しい。ノート型で人気のA4サイズは、昨秋発売の旧モデルが発売時の半値に近い7万円台に暴落。年明けに発売された新モデルも最大2割下がっている。

 タイの洪水で基幹部品の生産が滞り、在庫が減って下落に歯止めがかかるとの見方もあったが、期待は裏切られた。MM総研の中村成希アナリストは新モデルについて「販売不振のため、性能をほぼ変えずに価格を抑える苦肉の策に出ざるを得なくなった」と指摘する。

 5万円前後で販売されるスマートフォンやタブレット型端末が値下がりし、買い求めやすくなれば影響は大きい。秋にも登場する米マイクロソフトの新OS(基本ソフト)「ウィンドウズ8」関連の特需が期待されるが、「歯止めにならないかもしれない」(大手メーカー幹部)と悲観的な見方も漂っている。

大阪市の「原発廃止」提案に波紋

 関西電力の筆頭株主である大阪市が株主総会で全原発の廃止を含む株主提案をする方針を決めたことに、各方面で波紋が広がっている。市は神戸、京都両市にも同調を求める意向だ。「多くの株を持つ機関投資家の賛同は得られない」という分析がある一方、「橋下徹市長率いる大阪市の提案は個人株主を動かす」と評価する声もある。総会は6月開催予定だが、3分の1に達する個人株主の動きも鍵を握りそうだ。

【大阪市】全原発廃止、関電に株主提案へ

 橋下市長は、昨秋の市長選の際から株主提案権の行使を明言しており、関電は「事業活動に理解を賜れるよう説明を尽くしたい」(八木誠社長)と対話を求めてきた。ただ、今月18日に大阪府市のエネルギー戦略会議が取りまとめた方針(骨子)には「可及的速やかに全ての原発を廃止」と、原発全廃が明記された。関電は現時点で、原発全廃には応じられないとする姿勢だ。

 これに対し橋下市長は19日、報道陣に「戦略のない原発ゼロという提案ではない。原発ゼロに至るまでの工程を考えたうえで株主提案をやる」と述べ、関電に対して今後の需給見通しなどを示すよう改めて求めた。即時の原発停止は求めていないことから、今後、データに基づく需給議論の中で両者の“歩み寄り”の可能性はある。

 大阪市が保有する関電の発行済み株式は約8.9%。神戸市は約3%、京都市も約0.5%を保有する。橋下市長は、神戸、京都両市も「一緒にやってくれると信じている。僕らは選挙で選ばれ、背後には有権者が控えている。単純な13%の株主として扱っちゃいけない」と述べた。

 ただ、関電の株主には、株式29%を保有する金融機関など機関投資家も多い。大手金融関係者は「機関投資家は経済合理性で判断する。原発事故によって原発に対する見方は変わっていない」と分析し、市の提案に賛同する可能性は低いとみる。

 一方、関電株主の約3分の1を占める個人株主。例年、市民グループらが「原発撤退」を提案してきたが、東京電力福島第1原発事故後の昨年の総会でも賛同は前年比0.1ポイント増の3.9%にとどまった。だが、NPO法人株主オンブズマン代表の森岡孝二・関西大経済学部教授(企業社会論)は「株式約1割を保有する筆頭株主の(大阪市の)提案は重みが違う。一つの大きな流れと受け止め、賛成する株主も多いのでは」と個人株主の動きを注視している。

韓国原発、故障で稼働しない状態

 【ソウル=門間順平】韓国原子力安全委員会は16日、2月に全電源を一時喪失する事故があった釜山市の古里(コリ)原発1号機で、非常用ディーゼル発電機1台に故障が見つかり、稼働しない状態だと発表した。

 故障は15日の性能試験で判明した。安全委によると、1号機は事故の報告があった3月12日から運転を停止しているが、外部電源は正常に供給されており、原子炉は安全に保たれているという。

 韓国知識経済省は16日、国内で運転中の原子炉16基に2台ずつ備えられている発電機の点検を指示した。

 安全委によると事故当時、原発は整備期間中で、核燃料の交換のため原子炉は稼働を停止していた。施設内では機器類の点検、補修が行われていたが、午後8時半すぎ、緊急時に使われる継電器の試験中に電源が突然、喪失した。非常用のディーゼル発電機も作動しなかった。

 韓国メディアは電源喪失状態が長時間続けば、炉心溶融(メルトダウン)など深刻な事態に至る可能性もあったとしている。

日立 最終利益が過去最高に17・2%増

 日立製作所は15日、平成24年3月期連結最終利益見通しについて、当初予想の2000億円から2800億円(前期比17.2%増)に上方修正したと発表した。

[フォト] 春闘一斉回答、ボーナス軒並み前年割れ 日立は?シャープは?

 
 米ウエスタン・デジタル(WD)へのハードディスク駆動装置(HDD)事業の売却額が当初予想より高かったため。23年3月期の2388億円を上回り過去最高益を塗り替える。国内電機各社の苦戦を尻目に、重電分野へのシフトを鮮明にした日立が、いち早く業績改善を成し遂げる。

 日立は今月9日、HDD事業をWDに売却したが、売却額は48億ドル(約3900億円)と、昨年3月の合意時点に比べ400億円上乗せされた。今回の売却に伴い12年3月期の連結決算に売却益として1910億円を計上するため、最終利益がかさ上げされることになった。

 売上高、営業利益見通しについては、当初見通しの9兆5000億円、4000億円をそれぞれ据え置いた。

 日立は、HDDなど収益変動の大きい事業から撤退する一方、発電所や鉄道、水処理など重電分野に経営資源を集中する経営改革を進めている。薄型テレビの苦戦から、今期、巨額の最終赤字を計上するパナソニックやソニー、シャープなどの弱電メーカーとは対照的に、収益改善が顕著だ。

中国最大手の重機メーカー、初の東証上場へ

 中国最大手の重機メーカー「三一重工」が東京証券取引所に上場を打診していることが分かった。

 中国の有力企業が東証に上場するのは初めて。知名度や信用力を高めることで日本での事業を強化する狙いもあるとみられる。東証は三一重工に続くアジア企業の上場誘致に前向きで、国内の投資家にとってもアジアの成長企業に投資する機会が増えることになりそうだ。

 関係者によると、三一重工は、今春に香港証券取引所に上場した後に今秋にも東証にも上場する方向で東証との調整に入っている。

 東証に上場している外国企業は2011年末時点で11社に過ぎず、ピーク時の1991年(127社)から減少し続けている。このうち中国系企業は英領ケイマン諸島籍の2社に過ぎない。東証は「急成長する中国から優良企業を呼び込むことで市場の魅力を高めることができる」(幹部)とみる。
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