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Tボーン・ステーキは生焼け

 久しぶりに、この人の晩年の録音を聴きました。
 66年と70年に吹き込まれたものをまとめたもので、ヒューイ・モーがプロデュースしています。


I Don't Be Jivin'
T-Bone Walker

Side 1
1.T-Bone's Back On The Scene
2.I Used To Be A Good Boy
3.Session Chapter & I Ain't Your Fool No More
4.Baby、She's A Hit
5.Reconsider Baby (Hate To See You Go)
6.Session Chapter & Don't Let Your Heartache Catch You
7.Sometimes I Wonder

Side 2
1.I Don't Be Jivin'
2.T-Bone's Jam
3.I Ain't Your Fool Anymore
4.I Wonder Why
5.Futher Up The Road
6.All Night Long
7.How Long Blues (That Evning Train)
8.Louisiana Bayou Drive

 ただ、A1に言うような、「T-Boneが音楽シーンに戻ってきた」と高らかに宣言するには、少々インパクトに欠ける内容で、残念です。
 このアルバムの聴きどころは、いくつかのテイクで、T-Boneがセッション・メンバーやデイレクターと会話を交わしているところです。 
 ファンとしては、会話内容はぜひ知りたいものです。
 こういってしまうと、身も蓋もないですが、キャピトルやインペリアル時代のT-Boneを期待して聴くと、肩すかしをくらわされます。

 聴きてとしては、レパートリーが、定番ものの再録音でないことで、かなり期待しますが、中身はT-Boneのパブリック・イメージとは違うもので、戸惑います。

 Reconsider Babyや、Futher Up The RoadHow Long Bluesなど、ビッグ・ブルースをやっていますが、「T-Boneが有名ブルースをやったら、やっぱりT-Boneの世界になった」という嬉しい展開にはならず、残念です。

 まず、スモール・コンボで、ホーンは、わずかに3曲のみクレジットされており、参加曲は、それなりに華やかですが、ぶりぶりにブロウすることもなく、フェード・アウトしていき、寂しいです。
 1曲のみ、ハープも参加しており、そちらなどは、シカゴ・ブルースであるかのようです。


 そして、決定的なことは、T-Boneが、リードを弾いていないという悲しい事実です。
 A面とB面の5曲目までが、66年録音で、本人はリード・ギターを弾かず、ジョーイ・ロングがリードを取っています。

 ソロの前に、T-Boneが「ジョーイ!」と声をかけ、ジョーイのギターが切り込んでくるという展開が記録されています。

 ジョーイ・ロングと言う人は、伝説のギターリストなどと、話には聴きますが、意識して聴いたのはこのアルバムが始めてです。
 そして、なるほど細かいフレーズを入れてきますが、これぞテキサスといったイメージのアグレッシヴなプレイがあるわけでもなく、特段すごい印象を受けないので、代表作でのプレイというものを一度聴いてみたいものです。

 B面最後の3曲のみ、70年の録音で、こちらは完全にホーンなしの吹き込みですが、ジョニー・コープランドがリード・ギターを弾いているようです。
 全体的に欲求不満が残る内容ですが、T-Boneの声はよくでているので、その点はすくいです。
 プレイとしては、70年の録音での、おそらくコープランドによるリードが、T-Boneを意識したもので、好感が持てます。

  久しぶりに聴きましたが、インペリアル録音か、Papa Ain't Saltyをやっている、アトランティック録音が聴きたくなってしまいました。


こういうテイクが聴きたかったです。

 


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