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2008年10月28日
原ジャパン 投手コーチに野茂氏浮上!
 原ジャパン誕生へ、目玉は野茂コーチだ。来年3月に開催される野球の国・地域別対抗戦、第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の第2回体制検討会議が27日、都内のホテルで行われ、巨人・原辰徳監督(50)に日本代表監督就任を要請することを決めた。28日に加藤良三コミッショナー(67)が滝鼻卓雄オーナー(69)を訪れ就任を要請する。原監督の受諾は確実。投手コーチには、日本人メジャーリーガーのパイオニアで今季限りで現役引退した野茂英雄氏(40)が候補に挙がっている。

 混迷の末の決着。約1時間の会議を終えて会見に臨んだ加藤コミッショナーは、原監督へ要請することを決めた理由をこう説明した。「経験、実績に加え、野球界も世代の交代が必要であるという要素を勘案して、原監督がベストという判断になった」。原監督がこの要請を受諾するのは確実で、近日中に“原ジャパン ”が誕生する。

 第1回大会を制した王ジャパンからのバトンタッチ。連覇のかかる来年3月の大会まで、もう時間はない。今後は選手選考を急ぐが、同時に注目されるのがコーチングスタッフの人選だ。原監督を支えるメンバーを早急に選ぶことになる。会議では、コーチの人選については監督に一任することを確認したが、時間がないことから、すでに水面下では候補者をリストアップ。前回コーチを務めた鹿取義隆氏(51)、武田一浩氏(43)ら候補者の中に、原ジャパン内閣の目玉として野茂氏の名前が挙がっていることが分かった。

 野茂氏は94年オフに近鉄を退団し、ドジャースへ入団。日本人メジャーリーガーのパイオニアとして活躍した。今季限りで現役を引退したばかりでコーチ経験は全くないが、メジャーへの道を切り開いた経験で右に出る者はいない。トルネード投法で日米通算201勝をマークした投球技術、さらには決して信念を曲げずにメジャーのマウンドに立ち続けたメンタル面。日本の選手が学ぶ部分は多い。まして今回の日本代表投手陣は松坂(レッドソックス)、黒田(ドジャース)らが中心となるだけに、メジャーの調整法などを熟知している野茂氏に求められるものは数多い。

 加藤コミッショナーも米駐在大使時代から野茂氏と親交がある。今回の監督問題で同コミッショナーは各方面からの意見を聞き、最終決定までの参考にしてきた。そうした経緯を踏まえ、今後の人選で入閣が実現しなくても、野茂氏にアドバイザー的な立場から意見を求めていくことも考えられる。いずれにしろ日本球界にとって、これほど心強い存在はない。

 前回大会に続き、イチロー(マリナーズ)を中心とした編成になる日本代表。そこに“野茂コーチ”が加われば、原ジャパンが世界で戦う上で大きな武器となるのは確かだ。

2008年10月28日
WBC監督 球界世代交代 原采配、猛者軍団に適任
 野球の国・地域別対抗戦、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の監督問題などを話し合う体制検討会議が27日、東京都内のホテルで行われ、来年3月に開催される第2回大会の監督を、巨人の原辰徳監督(50)に要請することを決めた。28日にも正式要請を行う。

 原監督は「要請があった場合は球団オーナーの指示に従いたい」との談話を発表。巨人の滝鼻卓雄オーナーは「球団責任者としては前向きに考えている」と語った。

 この日の会議にはプロ野球の加藤良三コミッショナーが任命した王貞治特別顧問らが出席。約1時間の議論を経て、今季13ゲーム差を逆転して巨人をセ・リーグ制覇に導いた原監督への要請を決めた。

 加藤コミッショナーは「もろもろの要素で総合的に判断した」と話し、経験と実績への評価に加え、若手監督の起用を通じて世代交代が進められる点も理由に挙げた。王特別顧問は「現役の人がいいとなって原監督の名前が出た。わたしの経験を話したい」と支援を約束した。また、2013年の第3回以降の大会については、監督の人選を含めて大会の2年前から準備を進めることで一致した。

 WBC監督に事実上、決まった原氏に対して不安を抱く人がいる。いわく、国際経験がない、若い…と。“上から目線”で見ればいささか物足りないだろうが、誰でも最初は初めてである。常にプレッシャーがかかり日の当たる場所で何年も戦ってきたことは大きな財産であろう。“若大将”も50歳を超えた。働き盛りでもある。

 5年間で3度のリーグ優勝、日本一にも輝いた。監督資格は十分である。「あれだけの戦力だから…」と揶揄(やゆ)する声があるが、そうだろうか…。逆にプライドが高く、個性豊かな猛者をまとめた資質はむしろたたえられるべきではないか。WBCは、プロ中のプロが集結する集団である。かえって原氏の流儀が合う気がする。

 褒める。楽天・野村監督の選手育成論に「無視・称賛・非難」がある。「褒められているうちは一人前じゃあない。怒られるのは期待の表れ」と説明したが、原流は「いまの選手は小さいころからしかられ慣れてない。萎縮(いしゅく)してしまう…」。だから徹底的に褒める。そして“スキンシップ”。選手をベンチ前で迎えるとき“ハグ”をする。満面の笑みを浮かべて、てらいなくするのがすごい。

 一方、非情さもある。クライマックスシリーズ(CS)で見せた抑え・クルーンの降板劇。“ケア”も怠らない。潤んだ目でジッと見つめ訴えるように話して相互理解を図る。ヤル気を引き出す能力のひとつであろう。

 長嶋、王、星野…。ビッグネームが続いた。確かに見劣り感はある。戦略・戦術面で不安視する人も多いだろうが、原氏には天性の明るさと何より選手たちを“リスペクト”する姿勢がいい。WBC監督として適任である。