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ジンクス
古今東西の歴史もの、経済ネタ、健康ネタ、人生訓、ビジネス書、語学学習ものなどを気ままにご紹介します。 ベストセラーや話題の新刊というよりは、いつ読んでも役に立つ本、時流に関係なく面白く読める本をマイペースで取り上げられたらいいと思います。
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2010年08月29日
最近読んでいる本
「太平洋戦争」は無謀な戦争だったのか ジェームス・B・ウッド
江戸の古地図で東京を歩く本 ロム・インターナショナル編
吉原花魁日記 森光子
アジア経済読本(第4版) 渡辺利夫
もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら 岩崎夏海
竹岡広信・安河内哲也のこの英語本がすごい!

ドラッカーさんの本は「女子マネ」内でも紹介されているので、本屋さんでも平積みになってたりしますね。家にもかつて読んだのが何冊かあるので、紹介したらいいかもしれません。
水木しげるさんの本は以前1つご紹介しましたが、最近「総員玉砕せよ!」という戦争体験を書いた本がまた売れているようです。このジャンルに興味がある方は、「ガダルカナル戦記」も読んでみることをお勧めします。1冊目はこれらの本と併せて読むと面白いかもしれません。太平洋戦争に対する見方が変わるかも知れません。

「太平洋戦争」は無謀な戦争だったのか

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2010年08月21日
戦国廃城紀行 敗者の城を探る
久々に歴史ものです。
近頃歴史ブームだそうで、戦国時代の武将に興味を持っている若い女性がいるとか?なんでもご当地では、武将をマスコットにしたグッズがお土産やで売られてたりするそうです。これにはちょっと絶句ですが、これはこれで歴史を楽しむ方法の1つとしていいことなんじゃないでしょうか。

 著者は歴史の「敗者」からの視点で、廃城となった各地の城跡を歩き回り、城主の人となりやその人にまつわる有名な史実やエピソードを紹介していきます。以前にもご紹介した明智光秀の坂本城や、松永久秀の信貴山城・多聞城も出てきます。
一貫しているのは、主人殺しとか逆賊といわれた人々の本当の当時の評価はどうだったのかという視点です。これらは江戸時代以降に、当時の政権に都合よく脚色された可能性が高いという考え方はさまざまな方が論じているところでしょう。

 この観点が最もよく出ているのは、はじめに出てくる石田三成の佐和山城のエピソードです。全体の中で、この章がもっとも力が入っているような気がします。石田三成の人柄と城のつくり、たとえば遠目には豪壮に見えても、目の前で見てみると実質本位で装飾が一切ない質素なつくりだったといわれる佐和山城ですが、実際金銭や宝飾品の類もほとんど城中にはなかったそうです。
 
 官僚型の冷たい性格の人物、だから武将がついて来ず裏切りにあったというのが石田三成に対するステレオタイプの見方だとすると、こういったところを尋ねて自分の眼で見たことを材料に考えてみるのも面白いかもしれません。事実、現地の住民は三成の善政をなつかしく思い、皆が石田塚というものをめいめい築いて密かに奉じていたそうです。いまはその残骸が佐和山城跡のあたりに見られるとか。
 それにしても、現代の彦根通りの通りにある道の駅では、石田三成のマスコット人形「いしだみつにゃん」を売っているとか!? さすがの三成もここまでは読めなかったことでしょう。

澤宮 優
河出書房

戦国廃城紀行---敗者の城を探る

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2010年07月22日
信長(MFコミックス) 怒涛の巻
この「信長」は全8巻なのですが、どの巻もとても感動的なエピソードにあふれ、何度読んでも飽きません。といっても全巻ご紹介というわけにもいきませんので、今回は第6巻から、「敗走・武田勝頼の章」を取り上げておしまいにしたいと思います。
 勝頼と言えば信長との戦クライマックスはやはり長篠の戦いでしょう。この戦いは武田が騎馬軍団の力を過信し、鉄砲を軽視したがために信長の足軽鉄砲隊に打ち破られた戦いとしてよく知られています。実際に武田方の負けっぷりはほんとうにひどかったようで、武田方の死者1万2千、負傷者4千、行方不明者2千。山県昌景をはじめ名だたる武将がこの戦いで討ち死にし、武田の勢いが急速に傾いていったきっかけとなりました。
 しかし勝頼はほんとうにこんな無茶な戦いを仕掛けたのでしょうか。ストーリーでは本日にいる彼は現場の状況がわからず、家臣の忠告にもかかわらず、討ち死にの報告が来るたびに意地になって次々に騎馬隊を突撃させ、かえって損失を大きくしたことになっています。しかし勝頼は戦上手だったという話もあり、実際のところ戦での勝率は非常に高かったようです。私は基本的には自己への過信が失敗の原因だとしても、ここでは突撃せざるをえなかったもっと合理的な背景があったのではないかと思いたいのですが、最近「長篠の戦い」というタイトルの新書も出ているようですので、これも読んで研究してみます。
 ところで騎馬隊というと大きな馬を想像しますが、最近発掘されたこの時代の甲州の馬の骨を分析すると、以外に甲州馬は小さな馬(ポニーってことはないでしょうがね)だったんじゃないかという説があるようです。

原作 工藤かずや
作画 池上遼一
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2010年07月21日
信長(MFコミックス) 風雲の巻
昨日に引き続いて「信長」その第7巻です。
織田信長の生涯には何人かの謀反を起こした人が知られていますが、昨日の明智光秀以外にも今日とりあげる松永久秀や荒木村重がよく知られています。この第7巻では松永久秀が上杉謙信や本願寺と組んで、信貴山城に籠もって反乱を起こす話が出てきます。
松永久秀はこのエピソードの中で、信長が執心していた平蜘蛛という、当時の名物茶器を差し出すならば命だけは助けてやると言ったが、松永はそれを断り城もろとも自爆したという壮絶な最後が伝わっていますが、この漫画の中でもストーリーの大筋は同じです。しかしここでは信長は平蜘蛛を命を助けるための口実として利用した、つまりこの老人を本当は殺したくはなかったのだということいなっています。
実際に久秀は奈良東大寺の大仏を焼き払ったり、主家であった三好家を倒したりと、まさに「下克上」を地でいくような人物です。信長も警戒はしながらも、その強烈な個性に魅力を感じていたのかも知れません。久秀いわく、「反逆こそは戦国武士の本懐」だそうです。

原作 工藤かずや
作画 池上遼一
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2010年07月20日
信長(MFコミックス) 夢幻の巻
 また歴史ものに戻りまして、今回はビッグコミック・スペリオールに連載されていた、「信長」です。たしか城の図面が資料を無断で使用しただかなんだかで(うろ覚えなものですみません)、一時連載休止になり最終的にこの8巻が出たのはかなり経ってからでした。
 なんでいきなり第8巻なんだ?ということですが、一昨日「武将列伝 戦国爛熟篇」でご紹介した「光秀の動機」について、別の解釈があるからです。
 安土城で光秀からの饗応を受けた徳川家康は、その晩信長と語ります。「なぜ光秀につらくあたるのか、忠義一筋の家来をそこまで追い詰めるのは危険かと存ずるが?」と尋ねる家康に、信長は「光秀は秀吉と並ぶ織田家の柱ぞ」「猛将として蘇れぬならば、わしはこの手で光秀を切る」信長は期待している光秀が公家のようになっていくのに我慢がならず、饗応役を途中でとりあげ、領地の丹波もとりあげた上で中国に行って戦って来い(つまり新たな領地は戦いに勝たない限りもらえない)という命令を出した、というわけです。
それにしては辻褄が?と思うところもありますが、これはこれですごく面白い解釈です。義に厚い光秀は、路頭に迷う一族の将来を憂うあまり、ついに主殺しを決断するというわけです。
 本能寺を襲撃された信長は、「そうか、やりおったか光秀」「光秀を甘く見るでない、いった兵を挙げたが最後、万全の構え!逃げる道などあろうはずがない!」と言うのです。
一方光秀は炎上する本能寺を見上げながら、「大殿、光秀にはこれよりほかに道がござらなかった」と涙する、という絵になっています。
 謀反にあったのはこれが初めてではなく、異常に猜疑心の強かった信長がこういう言動をとるかは疑問です。でもこれはこれで1つのすがすがしい解釈ではないでしょうか。ただ私自身はあくまでも、「光秀の個人的な野望説」をとりますがね。

原作 工藤かずや
作画 池上遼一
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2010年07月18日
武将列伝 戦国爛熟篇
登場する武将は、竹中半兵衛、大友宗麟、山中鹿之介、明智光秀、武田勝頼、徳川家康、前田利家。
 ここでは明智光秀をフォーカスしたいと思います。よく議論される、本能寺の変を起こした光秀の動機について、この本の中でも古くからある怨恨説や、かねてからの計画であったといった説を紹介した上で、海音寺氏は織田の各武将が各地で敵と対峙していることや、京都の情勢を把握した光秀が自ら決断に至ったという説明をしています。
私もこれまで上記以外に、朝廷黒幕説や秀吉の陰謀説など、さまざまな説を読んできましたが、自説としては情勢から勝機を読んだ光秀の一世一代の大勝負ではないかと思っていました。戦国に名を成した武将の一人として、信長と訣別し、天下を一気に取る一大チャンスにかけたのではないかと思うのです。
ほかの説もストーリー的には面白いのですが、時の主権者に一切バレずに事を運ぶのは当時の情勢では至難の業に思えます。それに光秀は朝廷に近しかっただけでなく、徹底した合理主義者だったようです。「恨み骨髄に」だったとしても、たんなる怨恨で実行に至るような器量では、ここまで生き残ることは難しかった筈です。
 ただ海音寺氏は、光秀の計算には甘さがあったとしていますが、また人間がなしえる予測の限界でもあったとしています、たしかに秀吉の中国大返しはそれにあたるでしょう。それでも私は彼の悩みに悩んだ末の決断の潔さを、尊いと感じます。
 敗走する光秀が野武士に討たれたとき着用していた鎧には、このような辞世の句があったそうです。

逆順二門ナク
大道心源ニ徹ス
五十五年ノ夢
覚メ来ツテ一元ニ帰ス
 
享年52歳。

海音寺潮五郎 
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2010年07月15日
武将列伝 源平篇
登場する武将は、悪源太義平、平清盛、源頼朝、木曾義仲、源義経、楠木正成。
各武将の個人としての戦闘能力、戦略立案能力がいかに優れていても、最終的に大きな勢力を築くには人心掌握能力、情勢判断力、政治力、交渉力などが組織のリーダーには不可欠だということを歴史は教えてくれている気がします。
個人的には平清盛は嫌いだし、悪源太義平の豪腕ぶりや潔さの方が圧倒的にカッコイイと思う。義経の戦略眼もまたすばらしい。でも長く生き残り結果的に大きな仕事を成し遂げるか否かでいうと、後世嫌われるような人(平清盛のような)の方がリーダーとしては総合的な能力があったということになるのでしょう。
夢半ばにして敗れたからこそ今もって人気があるというヒロイズムは日本人特有のものなんでしょうか。外国人でもそうなんでしょうか?どなたか知っている人がいたら教えていただきたい。

海音寺潮五郎 
文春文庫

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2010年07月12日
スターリン 赤い皇帝と廷臣たち(上・下)
2、3ヶ月前に週刊新潮の書評コーナーで、たしか俳優の山崎勉氏が紹介していた。
驚きました。本文だけで全1100ページ以上もある大作ながら、時間を忘れるとはまさにこのこと、何度夜ふかししたことか。間違いなく今年読んだ本のマイベストワンになるでしょう。
これまでスターリンやこの時代のロシアについては「粛清」という単語くらいしかしらなかったのですが、それがどんな背景・メカニズムで起こっていたのか、スターリンの周りのさまざまな人物の個性あふれる描写とそれぞれの運命、皇帝の多面性と孤独、権力闘争・・・その徹底的な取材と圧倒的な資料に基づくリアリズムは、まさに圧巻です。
単なる歴史好きだけが読むのは勿体無い、全組織人必読の書です。特に会社組織で政治的な動きに巻き込まれて悩んでいるような人には考えさせられるような場面や言動が、それえこそひんぱんに出てきます。
教科書に出てくる「偉人」の歴史ではなく、2000万人を死に追いやったといわれる、生々しい、複雑な内面性を抱えた人間の歴史です。それにしても特異な人物ですが・・
この「暴君」の側近でついに粛清されなかった人物(フルシチョフ、ミコヤンなど)もいたことは奇跡です。
その内部に渦巻く陰謀・策謀は今の日本から見れば「異常」としか思えないような状況が続きますが(特に数限りなく描写されている「拷問」など)、それでも今に至っても多くのスターリニストがいるということは、まぎれもなく当時のロシアが大国だった証なのでしょう。

サイモン・セバーグ・モンテフィオーリ
白水社

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