2010年07月19日
上高地
ここのところ毎日暑いですね。ここらでちょっと涼しい本を。
といってもオバケの本じゃありません。最近発刊されたこの写真集、上高地の春夏秋冬を雪や花、緑や星と共に垣間見ることができる素晴らしい写真集です。
 実は割りとアウトドアが好きで、上高地にも一昨年の夏に行ったのですが、ここはなんか特別な空気感がある場所ですね。いまどきのことばで言うと、パワースポットとでもいうんでしょうか。上高地は神降地だ、なんていう人もいますが、それもわかる気がします。上高地全体がパワースポットのような気がします。梓川の水は夏でも手が切れるくらい冷たいし(雪解け水だから当たり前か)、夜の星空なんかは夏でも素晴らしいです。
 実際のところ夏場はさすがに人が多くて、バスターミナルや梓川のつり橋のあたりなんかは人がうじゃうじゃ、大混雑なんですが、この写真集にはもちろん人は写っていませんよ(笑)。きれいな風景だけです。冬場の景色のページなんかは、今この時期にゆっくり眺めると、ほんとに涼しい気分にしてくれます。

中西俊明
平凡社

上高地

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2010年07月18日
武将列伝 戦国爛熟篇
登場する武将は、竹中半兵衛、大友宗麟、山中鹿之介、明智光秀、武田勝頼、徳川家康、前田利家。
 ここでは明智光秀をフォーカスしたいと思います。よく議論される、本能寺の変を起こした光秀の動機について、この本の中でも古くからある怨恨説や、かねてからの計画であったといった説を紹介した上で、海音寺氏は織田の各武将が各地で敵と対峙していることや、京都の情勢を把握した光秀が自ら決断に至ったという説明をしています。
私もこれまで上記以外に、朝廷黒幕説や秀吉の陰謀説など、さまざまな説を読んできましたが、自説としては情勢から勝機を読んだ光秀の一世一代の大勝負ではないかと思っていました。戦国に名を成した武将の一人として、信長と訣別し、天下を一気に取る一大チャンスにかけたのではないかと思うのです。
ほかの説もストーリー的には面白いのですが、時の主権者に一切バレずに事を運ぶのは当時の情勢では至難の業に思えます。それに光秀は朝廷に近しかっただけでなく、徹底した合理主義者だったようです。「恨み骨髄に」だったとしても、たんなる怨恨で実行に至るような器量では、ここまで生き残ることは難しかった筈です。
 ただ海音寺氏は、光秀の計算には甘さがあったとしていますが、また人間がなしえる予測の限界でもあったとしています、たしかに秀吉の中国大返しはそれにあたるでしょう。それでも私は彼の悩みに悩んだ末の決断の潔さを、尊いと感じます。
 敗走する光秀が野武士に討たれたとき着用していた鎧には、このような辞世の句があったそうです。

逆順二門ナク
大道心源ニ徹ス
五十五年ノ夢
覚メ来ツテ一元ニ帰ス
 
享年52歳。

海音寺潮五郎 
文春文庫 

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2010年07月17日
やりたいことをやれ
2005年に第一版が出ているから、その頃に買ったのでしょう。
とにかく平易なことばで書かれているので読み易い。出張で移動中の新幹線や飛行機の中であっという間に読めてしまう。「模倣は転落への入り口」とか「アイデアが需要をつくる」とか、ほんとうに宗一郎氏らしいことばにあふれている。さすが「オヤジ」である。
 また何の話だったか、芸者を宴会中の座敷から外に放り投げたら電線に引っかかってあたりは真っ暗になったというエピソードとか、仕事だけでなく「遊び」に関する考察もある。男が遊びたいから遊ぶことの大事さを説いていたりとか(でも仕事で手を抜かない限りは、と押さえるところは押さえる)。お行儀良く格好良く枠にはまっていない破天荒さと、人の気持ちを思いやる繊細さが妙にうまくバランスされていて、だからこんなに魅力的な人なんですかね。自分の会社の社長だったら怖そうだけど(笑)。
宗一郎さんはもうこの世にいないが、仕事で行き詰まったり、事業で苦しくなったときなどにふと読んでみたくなる本かもしれないですね。

本田宗一郎
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2010年07月15日
武将列伝 源平篇
登場する武将は、悪源太義平、平清盛、源頼朝、木曾義仲、源義経、楠木正成。
各武将の個人としての戦闘能力、戦略立案能力がいかに優れていても、最終的に大きな勢力を築くには人心掌握能力、情勢判断力、政治力、交渉力などが組織のリーダーには不可欠だということを歴史は教えてくれている気がします。
個人的には平清盛は嫌いだし、悪源太義平の豪腕ぶりや潔さの方が圧倒的にカッコイイと思う。義経の戦略眼もまたすばらしい。でも長く生き残り結果的に大きな仕事を成し遂げるか否かでいうと、後世嫌われるような人(平清盛のような)の方がリーダーとしては総合的な能力があったということになるのでしょう。
夢半ばにして敗れたからこそ今もって人気があるというヒロイズムは日本人特有のものなんでしょうか。外国人でもそうなんでしょうか?どなたか知っている人がいたら教えていただきたい。

海音寺潮五郎 
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2010年07月14日
バフェットの教訓
私も株をやり始めてかれこれ10年くらいになるでしょうか。この本を買ったのは一昨年ですが、もっと早く出てれば買ったのに!(笑)というくらい、はじめに読んでおきたかった!と痛感する本です。
書いてあること自体はほんとにシンプルで、特にびっくりするようなことが書いてあるわけでもない。でも真理ってそんなものなんでしょうね。さすがは「オハマの賢人」です。 でも、本を読むことは誰にもできるが、本に書いてあることを実践できるかどうかは別ですよね。バフェット氏の偉大さは、この本に書いてある通りの原理原則を頑なに守ってきたことによって世界でも1,2を争う大金持ちになったことです。誰もが彼のように二十歳のときの1万ドルの持ち金からここまでなれるわけではありません。だいたい、気に入ったからといって、ひとつの銘柄を10年も持っているという人が株をやる人の中にどれだけいるというのでしょう!そこがまさしくバフェット氏の偉大さだと思うのです。

メアリー・バフェット&デビット・クラーク
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2010年07月13日
グーグルのグリーン戦略
この本を読むと、グーグルがどこまで環境問題を考えて実際に何に取り組んでいるか、よくわかります。グーグルの社屋敷地内にも太陽光パネルがたくさん設置されているなんてこの本を読んで初めて知った次第です。でもってそのパネルの設置パターンを変えて効果検証をしているとか、さすが!
でもすごいですね、環境問題を単なる企業の社会的責任としてではなく、ここまで企業戦略に生かすように考えているのかと。さすが国家を巻き込んで中国と喧嘩しちゃうだけあります。そういえば中国当局はグーグルの中国での免許更新を認めたようです{7月10日付ニュースによる}。


新井宏征
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2010年07月12日
スターリン 赤い皇帝と廷臣たち(上・下)
2、3ヶ月前に週刊新潮の書評コーナーで、たしか俳優の山崎勉氏が紹介していた。
驚きました。本文だけで全1100ページ以上もある大作ながら、時間を忘れるとはまさにこのこと、何度夜ふかししたことか。間違いなく今年読んだ本のマイベストワンになるでしょう。
これまでスターリンやこの時代のロシアについては「粛清」という単語くらいしかしらなかったのですが、それがどんな背景・メカニズムで起こっていたのか、スターリンの周りのさまざまな人物の個性あふれる描写とそれぞれの運命、皇帝の多面性と孤独、権力闘争・・・その徹底的な取材と圧倒的な資料に基づくリアリズムは、まさに圧巻です。
単なる歴史好きだけが読むのは勿体無い、全組織人必読の書です。特に会社組織で政治的な動きに巻き込まれて悩んでいるような人には考えさせられるような場面や言動が、それえこそひんぱんに出てきます。
教科書に出てくる「偉人」の歴史ではなく、2000万人を死に追いやったといわれる、生々しい、複雑な内面性を抱えた人間の歴史です。それにしても特異な人物ですが・・
この「暴君」の側近でついに粛清されなかった人物(フルシチョフ、ミコヤンなど)もいたことは奇跡です。
その内部に渦巻く陰謀・策謀は今の日本から見れば「異常」としか思えないような状況が続きますが(特に数限りなく描写されている「拷問」など)、それでも今に至っても多くのスターリニストがいるということは、まぎれもなく当時のロシアが大国だった証なのでしょう。

サイモン・セバーグ・モンテフィオーリ
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2010年07月11日
人たらしのブラック心理術
18万部売れているそうだし、なんだかタイトルがすごいのでコンビニで衝動買い。
でもタイトルほどブラックでもなんでもなく、人間関係は脆いものだから性悪説をベースにしろとか、大事な人に会う前はきちんと食事をしておけとか、タイトルほどブラックではなく、意識してないと実践できないごく基本的なことがまとめてあってわかりやすい。これから社会人になる人におススメです。
それにしてもこの手の本がそんなに売れるってことはほんとわれわれ日本人は自己啓発好きなのですね。
満足度:4

内藤 誼人
大和書房 1300円

「人たらし」のブラック交渉術 ~思わずYESと言ってしまう魔法の話術~ (だいわ文庫)

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2010年07月11日
毒を出す生活ためる生活
・運動するのは体によい
・3食きっちり時間通りに食べるべき
・昼寝は元気を回復させる
こいいうことってもはや言われなくたって常識ですよね?ところがびっくり、この本が常識を覆してくれます。
科学的に立証されたことかどうかはともかくとして?アーユルベーダの古来からの知恵に基づく教えだとか。
フィジカルなことだけでなく、メンタルな面でのアドバイス、とくに「いいひとにならなくてよい」「感情を素直に出すと浄化される」なんていうアドバイスを読むと救われる気がします。
満足度:4

蓮村誠 PHP研究所 1300円

毒を出す生活 ためる生活

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