2008年03月27日
「恐ろしい景色」
まだ中学生だった頃、「地球は将来蜘蛛の巣に覆われる」と言う予言を残していたアメリカ合衆国の原住民の話を聞いたことがあります。
その前後の会話も、誰としたのかも覚えていないのに、その言葉だけが心にずっと残っていました。
パタゴニアの田舎に暮らして電話もない生活なのに、私の周りには「地球を覆う蜘蛛の巣」が張り巡らされ、年々数を増しています。
「地球を覆う蜘蛛の巣」はまだ電線の無い時代に、遠い未来が電線に覆い尽くされた状況を「蜘蛛の巣」に例えたものだった様です。
本物の蜘蛛の巣は周りの自然と共存して存在しています。林の中に張り巡らされた蜘蛛の巣は朝露にキラキラ虹色に輝きとても綺麗です。不注意に巣を壊しても、手や顔を傷つけたりしません。
でも、ここパタゴニアに張り巡らされた電線は、触れる木の枝を焼き尽くします。風に倒れた木が電線を切って山火事の原因になります。漏電も多く、雨の日は電線の近くには行きません。
電気は有り難いです。子供の頃から当たり前に使ってきました。今でも電気の恩恵にあずかって暮らしています。
電線に焼き尽くされ、刈ったように枝が揃っている不自然なポプラ並木。いつ見ても恐ろしい風景です。
こうして自然と共存出来ずに暮らしている今の自分を恥ずかしいと思います。






2008年03月08日
「山火事危険」
今年はあちこちでこの「火事危険度」を示す表示版を見かけました。そして一夏中ずっと「最も危険」な赤ゾーンを針が示していました。
地球温暖化を「恐ろしい」と思っても、それを本気で心配し何とかしようと行動している人はとても少ない気がします。
今年はここパタゴニアでも異常高温が続き、冬からの干魃で森の木々が枯れ始め、水不足がかなり深刻になってきています。それでも目先の利益にとらわれ、観光地化の為山を切り開き、道をアスファルトに変え、木を伐るチェーンソーの音が毎日鳴り響いています。
この勢いは、もう止めることが出来ない気がします。だから最近はあまり考えないようにしています。その代わり、私に出来ることを諦めずに続けて行く事にしています。
私に出来ること?
それはインスタント物やペットボトル、缶詰類は買わずにゴミをなるべく出さない事。
水を大切に使うこと。
草を刈らないこと。
木などの植物の種を播くこと。
電気の無駄使いはしないこと。
でもそれは本来口に出すべき事ではなく、ごくごく当たり前の事なのです。
最危険の赤ゾーンを示す「火事危険」の看板を見ながら、これがどんな意味を持つのか考えます。何かしなければいけない、何とかしたいと言う思いから始めたのでしょう。
でも今年も山火事があちこちで起きました。国立自然公園の森も燃えました。
「赤ゾーンだったからね。残念な事だ。」
そう言ってタバコをくわえながら、「火事危険」看板の前を通り過ぎる多くの人がいます。
数字で示されて感じる他人事の「危険」。本来人が持っている自然の感性がどんどん失われていっている気がします。